2009年9月28日
東芝ホームアプライアンス株式会社
当社は、冷凍冷蔵庫の新製品として、年間消費電力量を前年度機種に比べ約3割注5削減したGR‐B55Fのほか、B50F、B48Fの全3機種を10月25日から発売します。
新製品は、温度の違う部屋を分ける断熱性のある仕切りや、ヒーターを1ヶ所にまとめることで、庫内を冷蔵(冷蔵室・野菜室)と冷凍(冷凍室・製氷室)の2つの温度帯に分け、冷蔵庫全体の省エネ性能と容積効率を共に向上させる「2ゾーンレイアウト」を採用しています。これは、2つの冷却器を用いた当社独自の「I(インテリジェンス)‐ツイン冷却」に最適なレイアウトです。加えて、「新形状の真空断熱材」や「可変プレクール」の採用、12個のセンサーで実際の使用状態に合わせた最適制御を行うことにより、GR‐B55Fの場合、年間消費電力量を前年度機種比で約3割注5削減しています。
また、新たに「ピコイオン除菌 ウイルスハンター」を搭載し、冷気だけでなく、庫内壁面、ケースの付着菌や、野菜そのものまで除菌注1、ウイルスを抑制注6するほか、脱臭注7、エチレンガス分解、野菜の栄養素の増量注2注3注4を可能にしました。
業界最大注8128Lの野菜室 (GR‐B55F)により、近年増加傾向にある要冷蔵表示の調味料等も併せて収納できます。採用10年目の冷蔵室扉の「電動タッチオープンドア」は、今回スイッチ機構とデザインを改善し、触れただけで反応する軽い操作感を実現しました。また、野菜室が真ん中配置なので、重い野菜の出し入れもしやすいレイアウトです。
形 名 | 形態 | 定格内容積 | 価 格 | 発売日 | 月次販売目標 |
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GR‐B55F | 6ドア 冷蔵室両開き |
548L | オープン | 10月25日 | 5,000台 |
GR‐B50F | 501L | 11月25日 | 7,000台 | ||
GR‐B48F | 483L | 11月30日 | 5,000台 |
2009年度の国内における家庭用冷凍冷蔵庫の需要は、対前年度比で約109%という高い伸長の約440万台が見込まれており、中でも451L以上の大容量冷蔵庫の構成比が増加傾向にあります(当社調べ)。その要因として、「エコポイント制度」の導入に伴う省エネ・大容量タイプへの関心の高まり、ライフスタイルの変化によるまとめ買い志向、要冷蔵表示の調味料・食品の増加などが考えられます。一方で「省エネ性」、「環境への配慮」に加え、「清潔さ、安全性」に対するニーズも強く、当社は、こうしたお客様の声に対し、独自の冷却技術をベースとして、冷蔵庫に求められる「省エネ」「大容量」「清潔」「安心・安全」「野菜の鮮度保持性能」の向上を目指した冷凍冷蔵庫を商品化します。
新製品は、冷蔵(冷蔵室・野菜室)と冷凍(冷凍室・製氷室)という2つの温度帯を2つの冷却器で最適に冷却する当社独自の「I‐ツイン冷却」の特長を活かした「2ゾーンレイアウト」の採用により、断熱のための仕切りやヒーターを1ヶ所にまとめることができました。「新形状真空断熱材」、12個のセンサーによる省エネ制御などの効果と合わせて、前年度機種比注5で年間消費電力量を約3割削減しました。また、「2ゾーンレイアウト」による仕切り部の削減で、容積率の向上も実現できました。
折り曲げ加工や溝加工を施すことで、最適配置を可能にした「新形状真空断熱材」の採用により、断熱性能を向上させました。「新形状真空断熱材」の断熱性能の向上と合わせ、当社比注9で約10%の消費電力量を削減しました。
冷蔵庫全体に、外気温度、庫内温度、扉開閉回数などを検知する12個のセンサーを設けています。これらの検知情報により常に最適な運転制御を行うとともに、プレクール運転時も新たにモード切り替えを行うことで、従来機種の制御と比較して、約7%の消費電力量を削減しました。
・2ヶ所の外気温度のデータから、冷蔵庫の設置環境を判断し、最適に運転します
・外気温度、庫内温度、扉開閉状況から、冷蔵庫の使用状況を判断し最適に運転します
・外気温度、庫内(冷凍室)温度、扉開閉状況から、霜とり時のプレクール運転のモードを切り替えます
「ピコイオン」は、OHラジカルを内包した超微細なミストであり、冷気・付着菌の除菌注1、抗ウイルス注6、脱臭注7、エチレンガスの分解、栄養素の増加注2注3注4などの効果が確認されています。
「ピコイオン放出ピン」に高電圧を加えることで、タンクから給水された水(H2O)から水素(H)と酸化力の強いOHラジカルを生成します。OHラジカルは非常に微細な水につつまれた状態の「ピコイオン」として放出され、雑菌やウイルスを包み込んでその働きを抑制注1注6します。「ピコイオン」は、小さなものでは500ピコメートル程度の大きさです。
ピコ(pico, 記号:p)は10−12を表す国際単位系(SI)における接頭辞で1ピコメートルは1兆分の1Mです。
・冷気及び付着菌の除菌注1、抗ウイルス注6、脱臭注7、エチレンガス分解、栄養素の増加注2注3注4
国内ノンフロン冷凍冷蔵庫において、業界最大注8の野菜室 128L(GR‐B55F)を採用し、近年増加傾向にある宅配野菜、まとめ買いの食品、さらに冷蔵室に入りきらない要冷蔵表示の調味料等の収納にも対応しています。
当社独自の「I‐ツイン冷却」による高湿度、温度安定性という冷却性能と「ピコイオン除菌 ウイルスハンター」の清潔性能等により、収納した野菜を長持ちさせることができます。さらに、ビタミンCで約27%注2、ビタミンA 約22%注3やポリフェノール 約14%注4等の栄養素の増加も確認されました。また、新採用の「スライド小物ケース」は、使いかけの野菜をまとめたり、つぶれやすい果実などを入れたり、さらに上段ケースの仕切りとしても使うことができます。
上段冷凍室の「熱もの冷凍室」に、蓄熱効果の高いヒートシンクセラミックトレイを新採用し、熱い食品を入れる際に周囲の食品を移動させなくても、そのまま手軽にフリージングできます。
ヒートシンクセラミックトレイには、こびりついた汚れも水洗いで簡単に落とせるトップコートを施しました。
下段冷凍室の底面に「全面アルミプレート」を採用。「I‐ツイン冷却」、「プレクールシステム」の効果と合わせ、庫内の温度変化をさらに低減し、食品への霜つき、冷凍やけを防ぎます。
冷蔵と冷凍が2ゾーンに分離された構造のため、冷蔵室の魚、肉、キムチなどのニオイが、冷凍室に入り込むことはありません。さらに、新採用の低温触媒脱臭フィルターにより「熱もの冷凍」使用時のニオイ移りを抑える注10と同時に、冷気も除菌注11しています。
給水経路を外して洗える清潔設計に加え、製氷皿と給水タンク及び給水フィルターには、菌の増殖を抑制するAG抗菌加工注12注13を施していますので、ミネラルウォーター注14でも製氷できます。
冷蔵室の左右の扉に搭載した当社独自の「電動タッチオープンドア」は、初採用から10年目となります。
今回、新たに採用したタクトスイッチにより、触れただけで開くような軽い操作感を実現した「スマートタッチオープンドア」としました。
残りが3〜4個になった時に次の卵を購入する場合が多いという当社調査結果から、購入した10個入りのパックと残りの4個を同時に収納できるデザインにしました。しかも、ケースをひっくり返せば、従来のようにパックから出した 14個の卵を並べて収納することもできます。
DSP(デジタルシグナルプロセッサー)インバーター等による効果で、新製品は約18dB(A)注15の静音化を実現しました。
東芝グループは環境調和型の製品設計、製品環境影響評価、製品環境情報の開示により環境調和型製品(ECP注16)の開発を推進しています。冷凍冷蔵庫の開発に当たっては、省資源、リユース、リサイクルの推進、省エネルギー、有害物質の削減などに配慮しています。新製品は「I‐ツイン冷却」の高効率運転とキャビネットの断熱構造見直しにより省エネ性を向上し、環境に配慮したノンフロン冷蔵庫です。電子・電気部品他に鉛フリーはんだを使用、鋼板にも六価クロムを含まない電気めっき鋼板の採用等、J‐MOSS注17に適合した環境配慮設計になっています。
東芝の家庭電器グループ注では、「節電」「節水」などの環境調和型の家電商品をご使用いただくことで、意識せずに快適で環境に配慮した生活を実現するライフスタイル「ecoスタイル」を提案しています。
エネルギーと資源の有効活用である節電・節水、再生利用のしやすい設計、特定化学物質の使用制限などに配慮した環境調和型の商品を「モノづくり」の基本としています。「地球内企業」として、環境性能に優れた商品を提供することで、より良い地球環境の実現に貢献します。
注 | 東芝ホームアプライアンス(株)、東芝ライテック(株)、東芝キヤリア(株)、東芝コンシューママーケティング(株)等の各社及び傘下会社 |
注1 | 【試験依頼先】(財)日本食品分析センター、【試験方法】寒天平板培養法、【除菌方法】ピコイオン噴霧による菌の除去、【対象場所】野菜室内、【試験結果】99%以上の除菌効果を確認。 |
注2 | ほうれん草を4時間保存した場合のビタミンC量測定。【測定方法】高速液体クロマトグラフ法、【測定結果】ピコイオン未付与:26μg/100g、ピコイオン付与:33μg/100g、当社試験結果を(財)日本食品分析センターにて分析。 |
注3 | にんじんを3日間保存した場合のビタミンA量測定。【測定方法】高速液体クロマトグラフ法、【測定結果】ピコイオン未付与:629μg/100g、ピコイオン付与:766μg/100g、当社試験結果を(財)日本食品分析センターにて分析。 |
注4 | なすを3日間保存した場合のポリフェノール量測定。【測定方法】FOLIN-CIOCALTEU法、【測定結果】ピコイオン未付与:0.07μg/100g、ピコイオン付与:0.08μg/100g、当社試験結果を(財)日本食品分析センターにて分析。 |
注5 | 当社製品GR-A56Rと新製品GR-B55Fとの比較。GR-A56Rの年間消費電力量450kWh/年に対して、新製品GR-B55Fの消費電力量330kWh/年。 |
注6 | 【試験依頼先】(財)日本食品分析センター、【試験方法】寒天平板培養法、【除菌方法】ピコイオン噴霧による菌の除去、【対象場所】野菜室内、【試験結果】99%以上の除菌効果を確認。但し、感染予防を保証するものではありません。 |
注7 | 「ピコイオン除菌」ユニットの働きにより、ニオイ分子を分解。全てのニオイがとれるわけではありません。 |
注8 | 新製品GR-B55Fにおいて。国内家庭用ノンフロン冷凍冷蔵庫の引き出し式野菜室において。2009年9月28日現在。(2009年10月25日発売予定) |
注9 | 断熱性能を向上した「新断熱材」の採用により、「新断熱材」を使用しない場合に比べ約10%の電力消費を削減。 |
注10 | 低温触媒フィルターにより脱臭。全てのニオイがとれるわけではありません。アンモニア臭 初期濃度:28ppm、60分後:1.5 ppm。当社試験結果による。 |
注11 | 【試験依頼先】社団法人東京都食品衛生協会、【試験方法】フィルター除去法、【除菌方法】フィルターによる浮遊菌除去、【対象場所】低温触媒フィルター、【試験結果】99%以上の除菌効果を確認。 |
注12 | 【試験依頼先】(財)日本食品分析センター、【試験方法】フィルム密着法(JIS Z 2801による)、【抗菌方法】抗菌剤、【対象場所】製氷皿、【試験結果】99%以上の抗菌効果を確認。 |
注13 | 【試験依頼先】(財)日本食品分析センター、【試験方法】フィルム密着法(JIS Z 2801による)、【抗菌方法】抗菌剤、【対象場所】タンク、【試験結果】99%以上の抗菌効果を確認。 |
注14 | 硬水(硬度が100を超える水)を使用すると、白い析出物が付着する場合がありますが、これは水中のミネラル分で人体には影響ありません。 |
注15 | JIS C 9607規定の騒音試験による(冷蔵庫周囲温度20℃、安定運転時)。 |
注16 | ECP(Environmental Conscious Product)、1999年に策定した「製品別環境自主基準」に合致した製品をECPと認定しています。 |
注17 | 「電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法」(the marking for presence of the specific chemical substances for electrical and electronic equipment)の通称。 |
形 態 | 6ドア 冷蔵室両開き | |||
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形 名 | GR‐B55F | GR‐B50F | GR‐B48F | |
定格内容積 | 548L | 501L | 483L | |
冷蔵室 | 276L | 254L | 246L | |
野菜室 | 128L | 118L | 108L | |
冷凍室 | 144L | 129L | 129L | |
外形寸法(横幅×奥行注×高さ) | 685×728 ×1,818mm |
685×682 ×1,818mm |
685×682 ×1,818mm |
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年間消費電力量 | 330kWh/年 | 未定 | 未定 | |
冷却方式 | I‐ツイン冷却 | |||
除菌で長持ち野菜室 | ○ | |||
2Lペットボトル収納量 (ドアポケット) |
最大5本 | |||
卵収納量 | 14個(パック収納可能) | |||
ピコイオンユニット | ○ | |||
スマートタッチオープンドア | ○ | |||
アシストレール | ○ | |||
そのまま熱もの冷凍 | ○ | |||
冷凍機能 | おいしさ長持ち冷凍、可変プレクールシステム、 全面アルミプレート、ハイパワー冷凍、 |
|||
製氷機能 | におわん製氷、洗える給水経路、 AG抗菌給水タンク・製氷皿、一気製氷 |
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静音設計 | 18DB(A) | |||
本体色 | (N)ステンレスシルバー (MS)ブロンズウッド (S)シルバー |
(N)ステンレスシルバー (S)シルバー |
注 | 奥行寸法は扉のラウンド面までの寸法。 |